NFT「ステップン」に大暴騰後の大暴落で襲いかかる重税
「スマホを持って歩くだけで暗号資産がもらえる『STEPN(ステップン)』の税金はどうなりますか?」
そんな相談が多くなったのは、2022年1月ごろだ。
そこからステップンで「1日8万円の暗号資産をもらい、月240万円の収入になった」
「ゲームで靴を売却したら日本円で200万円になり、今月の月収が3000万円になった」などの相談が急増した。
ステップンはスマホのアプリでNFT(非代替性トークン)であるスニーカーを購入、GPS(全地球測位システム)に連動させ、
移動距離に応じた暗号資産の「GST(グリーン・サトシ・トークン)」と「GMT(グリーン・メタバース・トークン)」を獲得できる、
NFTゲームだ。
相談が急増したのは暗号資産GSTが何倍にも暴騰したためだった。
歩くだけで人によっては大儲けしたステップン。
だがその後、暴騰した暗号資産GSTが大暴落したことは、いうまでもない。
そして何よりも問題なのは、ステップンの利用者が暗号資産GSTで利益を得て日本円に換えた後、
来るべき税務申告のために準備していない可能性があることだ。
国税庁は2023年1月13日、ゲームの報酬とゲーム内通貨を取得した場合、所得税の課税の対象にすることを公表。
これによって、暗号資産GSTを日本円に換えていなくても、年末のレートで利益を計算しなければならなくなったのである。
ステップンの利用者は、最初に日本円をビットコインに換え、それで暗号資産ソラナを買って、初めて開始できる。
そうした特質上から、ゲーム内で獲得した暗号資産GSTを利益が出た都度、日本円に換えてはいないことが多い。